22-36

22-36 堤体下流浸透水と法崩壊

【経過】

 しろがねダムの下流地下水位は、左右岸の地山地下水の浸透により施工時から高かった。そのため、築堤後には下流法面が崩れ、押え盛土と排水目的のカゴマットが配置された。漏水量観測施設は1系統であり、補足できない浸透水量は、「外人墓地」と俗称された地下水観測孔群の計測により評価していた。

 しかし、地下水位の変化を捉えるだけでは正確な浸透量を把握できないとのことから、集水ドレーンにより、直接浸透量を計測する方式を採用し、整備により外人墓地は消滅した。

 2016年(平成28年)7月31日に発生した豪雨により、ダム堤体下流側のり面の一部が崩落した。下段のり面は全域にわたり、中段のり面は主に右岸側において崩落が確認された。崩落の原因は、豪雨による多量の表面水がロック材の転圧時に細粒化した熔結凝灰岩の転圧層により浸透を抑制されたことと、右岸地山からの浸透が堤体内に多層の地下水面を形成していたことが考えられる。

 崩落したのり面の復旧は、崩落部を除去した後、堤体の基本断面迄再度盛り立てが行われた。盛り立て表層部の転圧不足や、施工後の緩みの発生を補うため、基本断面より上部にかごマットが設置された。がごマットには植生が施された。

【対策】

 右岸からの迂回浸透の低減にはカーテンライン深度を下げる必要がある。EL mまで。

 堤体下流の仮締切(堤体の一部)とコアの間は常時滞水している可能性もあり、排水ドレーン孔の設置により堤体の安定を図る。

22 しろがねダム